例えば、それが奇跡なら…
病室に戻ってきた柚葉は慌ててキーホルダーを探した。


「あ、あった〜。」


紗英さんに返そうとしてから、ずっとベッドサイドに置いていた。



柚葉は胸に付けた。


「はぁ〜、奇跡かぁ〜。」


窓辺に近づきながら、柚葉はキーホルダーを握りしめていた。
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