例えば、それが奇跡なら…
また新たなお客様だった。

「あら?タケさん、柚葉ちゃん。」

タケさんと同室のトモエおばちゃんだ。

トモエおばちゃんは柚葉の病室に入ってきた。

「タケさん、あんまり柚葉ちゃんにまとわりつくんじゃないよ。」

「何言ってんだ。一緒にプリン食べてただけじゃないか!」

柚葉はこの二人の漫才のようなかけひきが好きだった。

「おばちゃんも一緒にどう?」

「あら?いいのかい?じゃあ、お言葉に甘えて‥。」
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