例えば、それが奇跡なら…
売店に近づくにつれて柚葉は緊張と軽い不安に悩まされていた。

「あら?二人お揃いでいらっしゃい!」

売店のおばちゃんは笑顔で挨拶してきた。

「おはよ〜!新聞きてるかい?」

新聞!!

男が運んできた新聞だ。

「タケさんが買ってる新聞、今取りに行ってるよ。車に忘れたんだってさ〜。」

「忘れただ〜?ったく、だらしねえな〜!」
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