例えば、それが奇跡なら…
「やっぱり、ここにいた!」

おばちゃんは快の腕をつかんで病室から連れ出そうとした。

「ごめんね、柚葉ちゃん、この子が階段を上がっていくのを見て、もしかして!?って思ったの。」

快はおばちゃんに連れられながら病室をでていった。

柚葉は何が起こったのか理解出来ずにいた。

「悲しそうな顔…?」

柚葉は手鏡で自分の顔を見た。

快に見つめられた時、すべてを見透かされているような感覚だった…。
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