例えば、それが奇跡なら…
トモエおばさんは黙って柚葉の顔を見ていた。何も言わなかった。

「今日ね、言われたの。ある人に、悲しそうだって。」

トモエおばさんはいつの間にか柚葉の手を握っていた。

「私ね、本当はね、言われた時、すごく嬉しかった。」

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