例えば、それが奇跡なら…
「あ!おばさん、タケさん、おはよ〜!」

柚葉は元気よく挨拶をした。

「おはよ〜じゃないよ!柚葉ちゃん、どこ行ってたんだい?」

タケさんが聞いてきたので、柚葉は不思議そうな顔で答えた。

「え?売店だけど?どうしたの?二人とも‥?」

トモエおばさんとタケさんはため息をついて、部屋に掛けてある、時計に目をやった。

6時15分…。

柚葉は待ちきれなくて、こんな早い時間に売店に行っていたのだ。
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