桃色ドクター【番外編】
私は、そんな瀬名先生に恋心を抱いてしまった。
子供がふたりもいる40歳の主婦が……
年下のイケメン院長に恋なんて。
「はい、どうぞ」
診察室の扉を開ける私は、中高生の少女だった。
好きな人に会う前のドキドキ感で胸がいっぱい。
「おはようございます。安藤さん、調子はどう?」
ちゃんと目を見て、話してくれるところが瀬名先生の人気のわけ。
ひとりひとりと真剣に向き合ってくれて、ささいな悩みもきちんと聞いてくれる。