桃色ドクター【番外編】
「もう……来てくれないんですか」
俺は心と違う言葉を発してしまっていた。
そう
これが本心。
もうここへ来てくれないのかと思うと
寂しくて仕方がない。
好きになんてならないと強く思っているのに、もう俺は好きになってしまっていた。
「また来ていいんですか?」
振り向いた平野さんの表情が……いつもと違っていた。
強がった平野さんの顔ではなく、少女のような、少し頬を赤らめた顔。
君はどう思ってる?
同じように、君も俺を想ってくれているんではないか。