桃色ドクター【番外編】
酔っ払ったのかな、俺。
「第一印象、綺麗だなって思ったよ」
俺はこんな大胆なことを言っていた。
「でも、素直じゃない。強がってて、本当はかわいいのに、かわいくない態度を取る」
平野さんは照れた。
褒められるのは苦手らしい。
そんなはにかんだ顔がかわいくてもっといじめたくなる。
隠れた俺の『S』がむくむくと顔を出してくる。
「でも、君はかわいい。本当は甘えたい。背中を撫でてくれる人を求めてる」
当たってるかも知れないと平野さんは言った。
俺が撫でるよ。
俺がそばにいる。
俺じゃだめ?
俺は、平野さんと一緒にいる時間がたまらなく心地よくて好きだ。