━好きになってはいけないヒト━
壱樹と別れた後、
あたしはすぐに美樹の所まで行き、人目も気にせずに美樹に向って叫んだ。
「美~樹~~っ!!」
「も~ぉっ世莉ぃ!!!
恥ずかしいんだからね、美樹だって。声少しくらいは抑えてよっ!!!」
「だっていなーいって思ってたから(笑)。
そういえばさっき壱樹に会ったよ~。壱樹が言ってたんだけど、美樹も会ったんだよね?」
「あぁ、壱樹ね、会ったねそういえば。
壱樹隼人[ハヤト]待ってるんだって~」
「そうなんだぁ!
仲良いよねあの二人」
駅から学校までの距離は近いけど、歩くのってホントダルいーっ!!!!
そんな文句頭の中で思い浮かべながらも、行かなくてはならないから、あたしと美樹はペチャクチャ話しながら学校へ向かった。
「世莉遅いから先行こうかと思ってたんだよ~。まぁ嘘だけど(笑)」
「ひっどーい!!本気にするとこだった~」
「世莉可愛い~なぁ」
「なに言ってんのさっ!
も~からかわないでっっ」
「ごめんごめん(笑)。
世莉からかうの面白くって~」
「美樹のバーカっ!!!!」