━好きになってはいけないヒト━
あのときあなたと出会わなければ、
あたしはあなたを好きになることはきっとなかった。
でも、どうしてあなたと出会い、あなを好きになってしまったのだろう。
それに……、あなたとの初めての出会いは最悪な初対面だったよね。
あたしは今でもその出会いは思い出したくないけれど。
そのあとの再会も、衝撃的だったね。
あなたが教師として
あたしの学校に赴任してきたときは――…。
驚きもあったけど…、
恐怖心のほうが強かったんだ――
あなたを好きにならなければ。
こんなわけのわからなくて苦しい気持ちになることも、
きっとなかったのに。
決して好きになってはいけない、そんな相手だったね。
だから。
何回も何回も諦めようとした。
―――だけど―――
それは
無理矢理でも出来なかったことで。
忘れよう、諦めようって思えば思うほど
忘れることなんて出来なくて。
頭の中から離れてくれなくて。
今じゃ……
あなたは、
あたしの“愛しいヒト”になりました――