━好きになってはいけないヒト━


教室に入った途端、なぜかあたしたちはクラスの女子に囲まれた。


入った途端に叫ばれて、女子が走ってこっちにきたから、かなり怖かった。


「…美樹ちゃんに梨夏ちゃん?あっ亜弥ちゃんだっ!やっぱかわいいね」


「ほんとだぁーっ」
「今年は楽しくなりそうだねぇ」
「行事とか絶対楽しい!やばいマジクラス運良すぎでしょっ」


とか言われてたっ

やっぱ3人とも有名なんだね。
かわいいしっ!!
まああたし達のグループ自体2年生の頃から目立ってはいたんだけど。


あたしの名前は言われなかった…。
あたしも一応、あのグループのメンバーなんだけどな。

……と、ひがんでみる(苦笑)
名前を言われないのは案外ショックだね……


次の瞬間、バッと女子があたしの方を向いて叫んだ。


「「「てか世莉…って?…え――っ、あの世莉ちゃん?実物マジ、超可愛いんだけどーっ!!」」」
「同じクラスとか…マジ感激っ」


美樹が耳元でコソっと、
「よかったね?さっき少しショック受けてたでしょ(笑)、自分の名前ないっ!みたいな(笑)。やっぱ世莉は目立つんだよー」


「……そんなこと…っ!」


美樹にちょっと図星をつかれて、恥ずかしかった。
今絶対顔真っ赤ーっ///



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