━好きになってはいけないヒト━


「っつーか。美樹はさっきからなんなんだよ」


「美樹はべつに――…」


「俺はべつにそんな自覚を持つ気もないし。つーかわざわざそんなの持ってたら誰とも仲良くなれなくて、友達すら出来ていなかったと思う」


「……うん」


「美樹が言いたいことも、世莉がどう思ってるかもなんとなくわかるさ。こんな俺でもな」


「「え……っ」」


「っつか俺達のグループが目立つ?そんなの当たり前だろ?!俺らは去年のクラスで盛り上げ隊だったんだからな。それに世莉と俺はじゃんけんで負けて学級委員になった。今年は先生の推薦で生徒会に入った。おかげでほとんどの奴らに顔が知れ渡った。亜弥は亜弥の彼氏の陽と学年一のバカップルといわれるくらい有名だった。それはわかるよな?」


「うん」



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