━好きになってはいけないヒト━
「梨夏だってそうさ。信頼の厚い姐御としてみんなから慕われて、バスケ部のキャプテンだ。隼人はチャラいけど俺らの中では1番信頼が厚く、クラス一の盛り上げ隊長だった。そうだよな?」
「うん」
「そんな奴らが集まってるグループが目立たないわけないだろ!?確かに自覚を持たなくちゃいけないときもある。けどな、俺は今まで持たないで過ごしてきた。だからその生活スタイルを変える気は全くないぜ」
「……壱樹の言う通りだよ。美樹、あたしもこの生活を変える気は一切ない」
「――そうだよね。そういう二人だもんね。これ以上話す必要はないね」
「…は?おい何だよその言い方!!」
「美樹はただ――」
「ねえ……お取り込み中のところ悪いんだけど、もうそろそろ先生来るよ」
周りにいた女の子に言われ、
あたしは美樹と壱樹に声をかけた。
だけど……、話は終わらなかった…。
「ごめんありがと、美樹、壱樹またあとで話そ!」
「ちょっと待てよ!!!あと5分あるんだっ」
「―…だけどっ」
「てかさーどうでも良くね!?」
「隼人!?どうしたの急に」