━好きになってはいけないヒト━


いきなり隼人が何か言いたげに声をあげた。


「あのなー。美樹が言いたいことはわかる。でもな、そんな言い方はねぇんじゃねーの?」


「どういう意味?」


「俺はな、壱樹がそういう自覚を持ってるなんて思いたくねぇし、飾らない性格だからこそ壱樹と仲良くなれたんだと思う。親友にもなれたしな。だけど自覚のある壱樹なんて見たくねぇ。こいつはこういう性格だから、みんなに好かれるし愛されるんだ。着飾ってる性格の奴らより着飾ってない性格のほうが好かれやすいだろ、それと一緒だ。わかるだろ美樹」


「………ぅん」


「つまり!世莉と壱樹は飾らない性格だから好かれるんだ。そして、俺が1番言いたいのは。有名とか気にしてたら誰とも仲良くなれねぇ。俺は、クラスの全員と仲良くなりたいんだ!!!!」



「……隼人」


「…クス、あたしも隼人と同じ気持ちだから安心して」


「亜弥と梨夏もだしーっ!もちろん壱樹もでしょ?」


「当たり前だろっ!」


美樹も同じ気持ちになってくれてると、良いんだけど……



「……ねえっ」



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