━好きになってはいけないヒト━


「水樹はもう少し質問をオブラートに包んでくれたらよかったんだけどなぁ(苦笑)。聞かれた瞬間、ドキッとしたぞ…」


「…すみませんね~」


バカにされて…る?ね。
あたしなに素直に謝ってるのよ……。


「で質問の答えだ。まあ水樹の質問は正解。大学卒業前に元カノに振られた」


「「「……うっそ」」」


まさか、こんな返答返ってくるとはみんな思ってなかったらしくて……。
もちろん、あたしも。
同時に同じ言葉を発してしまった。


「嘘じゃねーよ。嘘つく必要ねぇだろ。ここまできたならな」


……そっか…振られたんだ。
嘘でしょう……?


でも先生のあの質問に対する怒りよう……
ホントなんだ。

あー……
やっちゃったぁ。



「――っつーか、俺の話はこんなもんで良くねー?もうそろそろチャイム鳴るし。…じゃあ、次の時間はお前らの自己紹介の時間にするわ~」


「「「ヤだ~~~っ」」」


「ヤだ、じゃない!じゃあ生徒会メンバーの二人からよろしく!そのあとは出席順な」


世莉「――…え?!」
壱樹「――はぁ!?」


――なんで??


――キーンコーンカーンコーン


「……あ、チャイム鳴ったな!とりあえずなんか考えとけよ~じゃ」


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