━好きになってはいけないヒト━
嘘の真相と真実
「……ってか、4人とも席近すぎじゃない!?」
美樹との会話も終わって、みんなのところへ駆けつければ。まず、思ったのがさっきの一言で。
なんで、4人が固まってるのよ……。
「――俺らも最初ビビったっつーの」
「そうそう。っつーか、コイツら無駄に話に入ってくんだけど、なんとかしてくんね?」
……無理に決まってるじゃないか。
「隼人、あのね…いくらなんでも無理に決まってるでしょ。
それであたしを呼んだ理由は?……まぁ、1番あたしに用があるのは壱樹なんでしょ」
「――なんでわかんだよ」
「なんとなく?」
「……まぁ良いや。じゃ……世莉こっち」
「……行ってこ~い」
「……行ってら~」
………"え?"と疑問を思うよりもっと前に、もう壱樹はあたしの腕を掴んでいて。
全く思考がついていかないまま、ズルズルと引っ張られ着れてかれた先は、空き教室。
「……なんなの、こんなとこまで連れて来て」
意味がわからなくて、壱樹を見つめて不満たっぷりにそう呟けば
「……なぁ、世莉。
おまえなんかあった?」
突然意味もわからないことを壱樹に言われたあたしは今、多分ポカン、としてたはず。