君と僕
あなた

気持ち―由宇

小学生のときにたっくんと初めて会ったよね。


「君の名前ブーツ1号ね!」
野球部に見えないくらいの白い肌、
すごく目がくりくりでかわいい顔、
指が白くてすごく細長い指、
すごくプニプニなホッペ。
これが私の王子様!!
……


ってー!!んなわけあるかあ!!

「ブーツ1号じゃないって…由宇です!!ゆ!!う!!」

まったく…
なんかブーツ履いてるからだって。
意味不明…


「由宇。拓真アホだから無視しとき。」

「蒼…だってたっくんがさあ…」

蒼は私の彼氏!優しくて、かっこよくて、無口。
自慢の彼氏。


「由宇。いいから。からかわれてるんだよ。」

と言って蒼はそっぽを向いてしまった。


もしかして蒼……
やきもちかなあ?
たっくんと話してて
うらやましいのかな?


「由宇。無視とかひどいよ…蒼もなんなんだよ。話すぐらいいいだろ?」


「蒼…もしかしてやきもちやいてるの?」

「ばか!!ちげーよ…」


照れてる。可愛い。
「いいからいいから。蒼やいてるでしょ?」


「うるさいなあ。ああもうやいてますよだ。」


きゃー可愛い。蒼可愛いよ。


「たっくん。蒼はやいてるんだって。」

ギュッとたっくんに腕を回し 、しがみついた。

「由宇?もっと甘えな?」

たっくんがそう言うと蒼は私を自分のほうに引っ張った。


「由宇は俺の。」


「ちえっ。由宇?今度いいことしようね?」


「中学行ったらねっ!!」
そう私が言うと蒼は変な顔で
「馬鹿!やめろって。」


「かわいっ。」
たっくんが私に言ってくれた。嬉しかった!!


これがあなたとのはじまりだった。
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