-君に愛してると言いたい-
4月14日

彼女は今日は、黒のタートルカットソーにジーンズという出で立ちだった。

まるで唯さんだった。

彼女はいつも、電車に乗る際、携帯をいじるでもなく、音楽を聴くでもなく、

ただただ、肩ごしに流れる外の景色を眺めている。
彼女の目に、何が写るのだろう。

この世界は、彼女にとって
何色に見えるのだろう。

僕は彼女がふと動いたときに
銀のロングピアスが揺れるのを見るのが好きだ。

あの銀色のように、世界が輝いていればいい。

今の僕には、銀というより灰色に見えるから。

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