-君に愛してると言いたい-

「…いいでしょ?いい女は短すぎる前髪だって似合うでしょ?」

タケルは鼻で笑って言った。

「冗談は前髪だけにしろよ」

私は眉間にシワを寄せた。

「んだよおめー、気短けーな」

タケルは、ははは、と笑いながら、私の頭をくしゃっと撫でた。そんな事でごまかされるものか。

「そんなことない。気、長い」

「はいはい、短いのは前髪だけだもんな、真知子。」


タケルは私の前髪をピンで留めた。
ショーウインドーに映るのは、ピンクの花のヘアピン。

綺麗。太陽の光がビーズに反射して、キラキラ、キラキラ。

「落ち込んでたみたいだから、プレゼントに、と思ってさぁ。ちょうどよかったな!」

なんだか可笑しくなって、私達は笑い合った。

そう。これが、私達。



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