-君に愛してると言いたい-
「腹減んない?何か食べよう」

ユウタはいつも、マチの心を先回りする。

だからマチは自分の願望をユウタに伝えたことがない。

伝えるまえに察してくれるのだ。

「やっぱり、縁日らしいもん食べたいよな。マチは、タコ焼き、ヤキソバ、お好み焼きなら、どれがいい?」

「じゃぁ、タコ焼き。」

「待ってて。買ってくる」

ユウタは小走りになった。

「あ、くれぐれも、そこから動かないように!人多いから、はぐれるかもだし」

そう言ってユウタは行ってしまった。
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