蜜愛

とにかくオレは。

今までとまるで人が変わったように、全く人付き合いがなくなった。

勿論、過去の女ともあの日から何も告げずに連絡をとるのをやめた。

勝手にケイタイを変えて

夕飯の買い物を頼もうと電話してきたアイツがオレにつながらず

いきなりで戸惑った程だ。


またアイツの方もあのカラダで、男に会いに行くこともないだろう。

毎日、幸福のレシピを食卓にならべ微笑むアイツはすでに

母のような母性を感じた。


以前より、ずっとキレイだ。

肌も
使う言葉も

身のこなしも。

腹をかばいながら歩く姿が、なんとも愛おしい。


アイツを、愛してる。

……ような気がしてきたと言ったら都合良すぎだろうか。

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