蜜愛


そ~ゆ~捉え方も、あるの、ねぇ……


素直に驚き、
彼が寛大な人なのか図太いのか
はたまた、
対した先まで深刻に考えていないのか……。
あたしの事を愛しているからか。

全く読めなかった。

それでも。
そんな状況のあたしと『ケッコン』してくれるなら。


間違いなくあたし達親子の生活は楽になるし、

実家に頼りっぱなしな子供の世話

――コドモ


『セイタ』にも。


もっと時間や愛情をかけてあげられるわけで。


あたしは精一杯その
ありがたい申し出に応えるように、

重ねられた手にあたしの左手を重ねて、

『今日は、時間大丈夫だから、もうこの店、出よう?そろそろ二人になりたくて』

と、はにかみながら彼をホテル街へと導いた。


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