蜜愛


蜜柑が寝て、私もすっかり眠りこけていた深夜。


ふと、寝返りをうつと旦那の姿がなかった。


いつから?


私は、丁寧に旦那が寝ていたあたりに触れ、ぬくもりを探すけど。

そこはすっかり夜の海風に、はたまた熱を失った砂浜になにもかも奪われ、


温かさの欠片もなかった。


どこに……



いいえ。
わかってる。



夢で見たもの。


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