蜜愛



シンと結婚してから、あたしは昼間コンビニで短時間のパートを始めた。

そこにある日。


思いもかけず、彼が現れた。

……いや。もしかして期待していたのかもしれない。

あたしが新しい職場に選んだのは、あの頃のセイタの職場とそう離れていない場所。

まだ同じ場所で働いているかなんて知らない。

それでも。


彼が、来るかもしれないという期待。

これにすがり、賭けるしかなかった。


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