蜜愛
それからしばらくは、何事もなく過ぎる日々。
週三日しか働かないパートだ。
……しかも、五時間だけ。
だから、会えないとしてももっともだった。
だけど。
もしあたし達が、もう一度会える本当の縁みたいなものがあれば。
彼は必ず見つけてくれる。
あたしを、見いだしてくれる。
そんな盲目的な思いが、ひたすらあたしの背中を押した。
――そして。
働き始めて二カ月。
品だしをしているあたしの後ろに立ち、
『タマコ、だよな』
と声をかけたその人が、セイタだった時。