蜜愛


『旦那と、別れることになったの』

心地よい快感はとうに過ぎ去り、彼女のいれたコーヒーの香りで、現実に引き戻されていた時だった。

僕は、ライターの火をつけっぱなしにしたまま、

乱れた髪を直す、彼女を見た。


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