蜜愛

『……え……。また急に……どして?』

どうして、なんて愚問だったかもしれない。

空虚な生活の中で、彼女は水を得た魚のように僕との時間を貪り、

みるみるうちに綺麗になっていった。


それは、誰の目にも明らかな気がして、

僕は勝手に、自分との時間を明かされている気がして恥ずかしくなったりしていたから。


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