蜜愛
あの光景が、頭から離れない。

一人、部屋でどれだけ酒をあおっても

気が狂うほどオナニーしても

パチンコしても

ひたすら寝ても。



もう、そんな俺を見つめる蜜柑の瞳は還らない。

一命はとりとめたが。

蜜柑の視力はあの事故で失ったまま、どれだけ経っても甦る事はなかった。


さらに、記憶までも。

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