蜜愛
『ご、ごめんね、蜜柑さん、僕ずいぶん一人で長く話しすぎたみたいだ。お、送るよ、家まで……あ、あのやっぱりそれは迷惑かな…はは…』


こういうシチュエーションが初めてだった僕は、どうしてあげることが気の利いた優しさなのかわからなかった。

すると彼女は

『暗いと見えないの怖いから、途中まででも、一緒に…いいですか?』

と、薄闇の中微笑んだ。
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