蜜愛
盲目的な思いに踊らされて、私たちの足取りは軽かった。


蜜柑は生涯を共にしたいと今、夢を思い描ける『恋人』を

私は生涯切れない絆を娘の結婚によって作られるかもしれない、古い『友人』を


得ることが、できたのだから。


それを守るためなら、なんだってしてもいい。



どんな“本能”も封じ込め、


どろんと濁る蜜壷に手を入れ



一人、甘い蜜をすする。




甘い、甘い、蜜を。





   ーー了ーー


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