COLORS【緑】c:lover
……と意気込んでみたものの。

「出会いなんてなぁ~そんな簡単にあるハズないか」

「急に意気込んだり、落ち込んだり忙しい人ね……(笑)ところで、世海はそのクローバーいつもどうしているの?」

帰り道、私たちは河原の土手を並んで歩いていた。

「押し花にしてるよ。ちゃんと全部とってあるんだから。今日見つけたのも……紙に挟んで」
持っていたバックを開けてみるのだが……。

「どうしたの?」

「あれ?さっきここに……無い」
入れたハズの『クローバー』が見当たらないのだ。

「まさか……」

「落とした……?来た道をたどって戻れば見つかるよね。探してみる!」

「私も行こうか?」

「悪いよ、こんなことに付き合わせちゃ。一人でも大丈夫だから!ねっ!」

「う、うん……じゃあ」

「また明日学校でね!!」

私は梨子に軽く手を振った。

きっとすぐに見つかる!
そう信じて……。
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