COLORS【緑】c:lover
lover2 幸福と不幸
『四つ葉のクローバー』
それは幸福をもたらすと言う。
しかし、
無くした時は……不幸が訪れる……らしい。
「おはよ!世海!昨日のあれ見つかった?」
「見つかるどころか最悪!あいつのおかげでね!!」
「あいつ?」
「私のことロマンチストだの、似合わないからやめた方がいいだの勝手なこと言って、馬鹿にされたの!今思い出しただけでも本当ムカついてくるわ!」
「うちの学校の子?」
「分かんない……私服着てたし、でも学校では見た事ないかも」
「どうせ、世海のことだからこのまま黙っているってことは無いんでしょ」
「当然!!!しろつめあおば……絶対見つけて出して土下座させてやる!!」
「やっぱり……」
☆
「……嘘でしょ」
春休みが明け高校三年生に進級し、四月に学校が始まってから一週間。
こんな時期にまさか、まさか!!
「今日から三年A組でお世話になります。『城積蒼波』です。よろしくお願いします」
昨日、私を散々コケにしたあいつが目の前に居る。
これを最悪と捉えるべきか、チャンスと捉えるべきか……。
う──ん。
「席はそうだな……」
ああ……神様、私の隣だけはヤツが来ませんように。
「立花の隣が空いてるな、とりあえずそこで頼む」
「はい」
――神様ぁ~。しかも『とりあえず』って何ですか、先生。
「へぇ~これはこれは昨日のロマンチストさんではありませんか」
「……気のせいじゃない」
この蒼波との再会が、私の『不幸』の幕開けとなるのであった――。
それは幸福をもたらすと言う。
しかし、
無くした時は……不幸が訪れる……らしい。
「おはよ!世海!昨日のあれ見つかった?」
「見つかるどころか最悪!あいつのおかげでね!!」
「あいつ?」
「私のことロマンチストだの、似合わないからやめた方がいいだの勝手なこと言って、馬鹿にされたの!今思い出しただけでも本当ムカついてくるわ!」
「うちの学校の子?」
「分かんない……私服着てたし、でも学校では見た事ないかも」
「どうせ、世海のことだからこのまま黙っているってことは無いんでしょ」
「当然!!!しろつめあおば……絶対見つけて出して土下座させてやる!!」
「やっぱり……」
☆
「……嘘でしょ」
春休みが明け高校三年生に進級し、四月に学校が始まってから一週間。
こんな時期にまさか、まさか!!
「今日から三年A組でお世話になります。『城積蒼波』です。よろしくお願いします」
昨日、私を散々コケにしたあいつが目の前に居る。
これを最悪と捉えるべきか、チャンスと捉えるべきか……。
う──ん。
「席はそうだな……」
ああ……神様、私の隣だけはヤツが来ませんように。
「立花の隣が空いてるな、とりあえずそこで頼む」
「はい」
――神様ぁ~。しかも『とりあえず』って何ですか、先生。
「へぇ~これはこれは昨日のロマンチストさんではありませんか」
「……気のせいじゃない」
この蒼波との再会が、私の『不幸』の幕開けとなるのであった――。