星の都〜番外編〜

「…いっ…っお前、何してんだよ!?」


髪が引っ張られた。


痛いんですけど…。


「アルタの髪長くて掴みやすいから、つい…。」

ついって…あんた…。


俺は自分の長い髪を前に持ってきた。


掴ませないために。


「あぁ…。」


落胆の声を出すラリア。

その声は今にも泣きそう。


…仕方ないな…。


「ほら、手繋いでやるから。」


手を差し出すと、ラリアはキョトンとした顔でその差し出された手と俺の顔を交互に見た。


「…いいの?」

「手ぐらい握ってやるよ。」

「うぅ…ありがとう!」

そう言ってラリアは嬉しそうに笑った。
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