星の都〜番外編〜
「ふっふっふ…やっと、取り憑くことが出来たぁ…。」


…やっぱり取り憑いたらしい。


噂の夜な夜な泣く霊か?


「だけど…やっと取り憑けた身体が、こんなちっちゃな羊だったなんて…。軽くショック…。」


何かブツブツと言っている、ハマル。


…いや、ハマルに取り憑いている霊か…。


そんなのどうでもいいが…。


「おい、ハマルの身体から離れろ!」


とりあえず、ハマルの身体から出て行ってもらわないと…。


「んぁ?…わぉっ!」


俺の存在に今気づいたように目線をこっちに向けたハマル…に取り憑いた霊。


俺と目が合った途端そいつは目を輝かせた。


…何なんだ…?


「いい男、はっけーん♪」


スッーと宙に浮かびながら俺に近づいてきた。


…ってか、近づくなっ…!


「あわわわっ!来たー!」


ラリアは悲鳴に近い声を上げた。



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