星の都〜番外編〜
いつの間にかラリアは泣いていた。


霊ももらい泣きか、ハマルの目から涙が…。


…気まずい。


「アルタ!」

「え?」


ラリアが俺を潤んだ目で睨んだ。


「キスしてあげなさい!この子が安らかに天に逝けるように!」

「は?何言って…」

「大丈夫よ!きっとアルタとキスすれば、成仏できるわ!」

「ありがとうー!」


俺に構わずラリアは霊にそんなことを言って励ます。


「って、何で俺!?」

「私の彼、あなたと同じくらいイケメンだったの。どうせキスするならイケメン君と…!」

「どうでもいいだろ!そんなの!」


つい声を荒げてしまった。


だけど2人はそんなの気にしない。


「さ、アルタ!触れるだけでいいじゃない!さっさと済ましなさいよ!」

「お前な…こっちの気持ちも知らないで…。」


ラリアを睨むとラリアは負けじと睨み返してくる。


「姫の命令よ!」

「命令って…!大体ハマルとなんかできるかっ!」


中身は霊でも身体はハマルだ。


羊とキスなんてしたくない…。


「あら、身体を替えることならできるわよ。」

「「え?」」


言い合っている俺たちの間に霊は入ってきた。

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