俺様なアイツのしつけ方。【SS】
琴羽×蓮
琴羽side
琴羽side
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放課後。
朝の天気予報で降水確率高かったし、降るかなーって思ってた雨が、やっぱり降ってきた。
「うげー…やっぱ雨かぁ…」
よかった傘持ってきて…なんて胸中で呟きながら、傘立てから自分の傘を探し出し昇降口の外へと出た。
「濡れるから嫌だな…」
「おい」
「?」
傘を開こうとしたら背後から声が。
「入れて」
「いーやっ」
やっぱり。
現れたのは蓮。
べっ、と舌を出して傘を開くと、そのまま歩き出す。
「…って、なんでついてくんのよ。ってか、勝手に入ってこないで!!」
「入れてって言った」
蓮の言葉に反論しようとすると、ひょいっと傘がなくなった。
「あんた背、小さすぎ。俺が持つ」
「え…」
驚いて顔を上げたけど、大きな欠伸を漏らすいつもの蓮で…。
一瞬どきっとした私が馬鹿みたい。
「ち、ちびじゃないわよ」
「誰もそこまで言ってねーだろ;;」
雨の日もいーかな、なんて思ったのは私だけの秘密。