world end
ファロロは泣きながら帰ってきた。
その頃には日が暮れていた。
「行くぞ」
私は促した。
ファロロは応えず嗚咽を漏らしている。
私は強引にファロロの手を引いた。
顔を無理やり向けさせ言った。
「時間の無駄だ。泣いている暇はない」
ファロロは無言で訴えた。
貴女に何が分かると。
私はファロロを突飛ばし一人、歩きだした。
背後から強い視線を感じた。
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