world end
「似ていた?何がだ?」
「顔はもちろんの事、動きがです」
ムツキは腕を組んだ。
これはムツキが考え事をする時の癖だ。
開いていた窓から風が入り、ムツキのマントが靡く。
「調査させてみよう。アカネは外から来たものだからな」
「ムツキ総兵長、私も外から来たものですよ」
私は細く笑った。
「フォルセ、お前は裏切らないよ…」
確信めいた言葉。
そう言い切れる自信は本物だ。
何故なら、知っているからだ。
フォルセの心のあり場所を…。
「そうですね…私はきっと裏切らないでしょうね…」
日が傾き、夕日が窓から入ってくる。
少し冷たい風が流れた。
「報告は以上か?」
「はい、そうです」
「なら、今日は帰って休め。ゼノも待っているんだろ?確か今日は非番だったはずだ」
「ま、ゼノの事だからきっと城に来てますよ。仕事バカだから」
「ふっ、そうかもしれんな…」
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