ケータイ
「おじさん…私をもう殺して」

おじさんの動きが止まる。
「嫌か、さすがにこんな毎日は」

…レナはぐったりしたまま。
「オマエ、ちょっとヤバめだよ。完全に精神がいってるよ。」

おじさんはさっさと服を着ながら、レナの携帯から自分の着歴やメールなど全部消した。

「ま、ちょっと飽きたから。病院入った方がいいんじゃない?ここの」
レナの頭を小さくたたく。
おじさんは大きな声で笑う。

真面目な女の子の崩壊までみれて楽しかったよ、じゃあね。


おじさんは満足気にレナに最後のひと言。
「普通じゃないから、もう」

高笑いで出ていくおじさんを虚ろに見つめるしかできなかった。
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