ケータイ
ご飯はとても不味い、そして量も少ないにも関わらず、皆あっというまに食べてしまう。
それだけでは満足せずに、人が残した残飯をあさって食べる人もいた。


このフロアーに女性患者は約40名。一番若いのは小学生と思われる女の子。なんの病気かわからないが、意思の疎通が出来なく良く奇声をあげていた。
上は寝たきりのおばあちゃんまで。

ナースステーション前の一人部屋にトイレが備えつけられている、隔離用の部屋。

ずっとその部屋にいる、お風呂の時は皆と別に入り他の患者とは一切の関わりはない。


彼女の部屋から、夜中になると大絶叫が聞こえ、廊下をパタパタと走る夜勤の看護師が慌ただしくなる。

その度にレナは自分はここにいるべき人間ではない、と強く思っていった。

私は精神が病んではいない!
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