ケータイ
思えば、一生懸命努力していい学校に入ったのに、楽しくない毎日が嫌でやりだした援助。おじさんと愛人になった数ヵ月、他の男とも援助していた数ヵ月。


おじさんにバレて鬱になって学校もいつの間にか休学になっていた。


誰からも連絡はない。
親友だよね!と言ってた皆、誰一人…。

気付けば本当ならば2年の夏だ。


受験に向けて最後の遊べる夏。

今私は、学校から離れて大きな事をしようとしている。


そう、気だるそうにでも柔らかい空気を持った男が、ゆっくりガードレールから腰をあげて、近づいてくる。


「お待たせ」

レイジはちょっと笑って、肩をトンと優しくこづいた。
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