ケータイ
思っていたより、掴めないタイプ。幾つか全然わからない。


目に力があって、顔はシャープだ。背はそんなに高くない。


「ナナ…です」


緊張してそれだけしか言えなかった。


「ね、とりあえず話しないと進まないんじゃないの?アンタの場合」

見透かされている気分だ。


一緒に入ったスタバで「キャラメルマキアート」なんて頼む甘党のレイジがちょっとおかしい。

回りの人がさりげにレイジを見る。洗練された顔に、存在感ある身のこなし。

一つ一つ、カッコイイ。


「退屈でさ。サイトも暇つぶし。アンタのようなウケるカキコはないから、直ぐにのっちゃったね。どんな奴?って好奇心ありあり」


「なんで、どこが?みんな援助だとおもってるくだらない奴ばっかりだったのに」


レイジはジッと見つめて、慌ててレナは顔を背けた。
< 39 / 93 >

この作品をシェア

pagetop