ケータイ


「…やるよ」

レイジから電話があったのは、2週間後の深夜だ。


「レイジ…酔ってる?」

「…まぁね」

「…」

「…なんていうの、女子高生の彼女もいいんじゃね?愛人になるぐらいだから可愛いだろうし」

「…」

「…レナ。俺、やるなら本気でやるよ。…もしかしたら好きになるかもしれないし。そうなれば、抱く事も、する」


嫌だ。やめて。私だけのレイジでいて。

全部、心にしまう。

「…私はしなくちゃならない。私が立ち直る為に」


「……そうか。わかった」

「………」

「相手の状況を探る、まずはそれからだ。…報告はする」


電話が切れた。

レナとレイジが大きくずれて行く。
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