ケータイ

レイジの大学は閑静な場所にある歴史ある建物だ。

ここの学生というだけで、ほぼ将来は約束される。

商社もマスコミも勿論政界すら。

そんななかだからか、皆ゆっくりしている。
適度に遊び、適度に将来を考え。

レイジは自分で言うのもなんだが、頭はいい。顔もいいらしい。
勿論家柄もいい。

つまりかなり恵まれているようだ。

だからなのか、レイジには欲望がない。

好きになった女もいない、欲しい物もない。
適度に女と付き合ってきた。何も感じなかった。

ただ、レナに関わってから、少しだけ楽しくなった。

何か出来るような気がする。

全て終わったらどうなっているのか。
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