-雪女郎- 千寿
第六夜
「千寿姐さん。安原様がお越しになりました。」
障子越しに言う、禿の言葉に千寿は舞い上がった。
「わかった。すぐに行く。場所は・・・」
「華の間でありんす。」
千寿は意気揚揚と、禿を従えて廊下を歩く。
安原信一 ヤスハラシンイチ。
名家の次期跡取り。
誰もが焦がれるその容姿。
馴染みにしたいと思った遊女が、数十人。
しかし、安原信一はその中の、千寿を選んだ。
障子越しに言う、禿の言葉に千寿は舞い上がった。
「わかった。すぐに行く。場所は・・・」
「華の間でありんす。」
千寿は意気揚揚と、禿を従えて廊下を歩く。
安原信一 ヤスハラシンイチ。
名家の次期跡取り。
誰もが焦がれるその容姿。
馴染みにしたいと思った遊女が、数十人。
しかし、安原信一はその中の、千寿を選んだ。