-雪女郎- 千寿
第二十二夜
静かな夜風が吹くその夜。
雪洞は、客を一人もとらなかった。
ただ・・・花魁専用の庭で、お藤を抱いて考え続けた。
「真実・・・」
「雪洞?」
「女将さん・・・」
後ろに女将が立っていた。
しかし、いつものように隣に座ろうとはせずに、後ろで、静かに雪洞を見つめた。
「千寿か?織閖か?」
「・・・・・・」
雪洞は黙ったままだ。
雪洞は、客を一人もとらなかった。
ただ・・・花魁専用の庭で、お藤を抱いて考え続けた。
「真実・・・」
「雪洞?」
「女将さん・・・」
後ろに女将が立っていた。
しかし、いつものように隣に座ろうとはせずに、後ろで、静かに雪洞を見つめた。
「千寿か?織閖か?」
「・・・・・・」
雪洞は黙ったままだ。