恋愛ジュース
「それわ、うざいね。」
「でしょ?ムカッてきたの!」
あたしは眉間にしわを寄せて、彼を睨んだ。
「愛もナルシーな男わめっちゃ嫌い」
「だよねっ…あーぁ。」
これから1年間、このナルシストバカと一緒に過ごさなきゃいけないなんて(泣)
歯医者に行くよりも苦だよ…(泣)
─キーンコーンカーンコーン
「あっじゃあまた!」
チャイムに反応し、生徒は席に着く。
「はい!みなさんこんにちは!」
「「こんちあー…」」
「今日から君たちの担任になった、山本直久と言います。よろしくな」
山本先生かぁ…
なんだかすごく若そうッ
何歳なんだろう?
しかも、茶髪…。
先生に恋しちゃう生徒が出てきそうだなぁ…
「七瀬さん?」
「へ?」
「今言ったこと…聞いてた?」
えっと…
何か言いましたっけ?
あちゃー…
「すんません、聞いてませんでした…」
「まったく。…滝谷、七瀬に教えてやってくれ」
はい?滝田さんって?
キョロキョロしていると…隣にいた彼が、あたしに小さな声で教えてくれた。
「…入学式が15分後に始まるから、5分前になったら、廊下に並ぶんだって」
「あ…はい」
何なんだお前は!←