詩*Penda
彼女
君が戻って来てくれた日から、
彼女を見ない。
それまでは毎日来ていたのに。
約束も一度もしていないのに。
俺がしばらく来てなかったから、
来るのをやめてしまったんだろうか?
「桜は好きですか…?」
散って枯れてしまった桜を見て。
彼女の言葉を思い出す。
今は好きと答えられるのに。
君はいる。
彼女はいない。
君以外のものなんて、
何ひとつ見えない。
そのはずなのに…。
俺の心に彼女が映る。
何故かも解らないけれど…