愛すべき君へ

｢真璃南...説明して?｣

僕に怒りという感情は
全て消し去られていた。

｢中学校の時は...
偽名使ってたの。
叶だけに...｣

真璃南は静かに
話し出した。

｢雅と私は元々
付き合っていて、
雅が叶のこと
気に食わなかったみたいで
2人で潰そう
って言い出してね、
それでああいうことに
なったんだ。｣

真璃南が付き合っていることを
誰にも言わないでって
言ってたのとか、
雅と真璃南がヤッてたこととか
全部辻褄があった。

｢そっか...｣

話してくれて凄く
スッキリしたようにも
思えたんだ。

｢私ね、まだ叶のこと
大好きなんだ。｣

真璃南の突然の告白に
僕は驚きを隠せなかった。

｢最初は遊び半分だったけど
付き合っていって
日に日に叶が好きになっていって。｣

言い訳にしか
聞こえなかった。
だけど真璃南を
信じようと思った。